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胆石症・胆管結石症
概要
胆石とは胆のうや胆管(胆汁の通り道=胆道)にできた結晶で、主な成分からコレステロール結石とビリルビン(+カルシウム)結石に分類されます。胆のうに結石ができた場合には胆石症、胆管に結石ができた場合には胆管結石症と呼ばれます。多くの胆石は胆のうにでき、胆管に流れ出ます。流れ出た胆石により胆管が塞がれてしまうと、胆管や肝臓に細菌感染を起こし、膵炎や黄疸の危険性があります。近年、食生活の欧米化や高齢化にて増加傾向にある病気です。
症状
胆石症
胆石発作という、胆石が胆のうの出口付近にはまり込んだ場合に起きる症状が特徴的です。油の多い食事がきっかけで食後や夜間に、みぞおちや右わき腹・右背部に突然の痛みを生じます。
胆管結石症
血液検査などで偶然に指摘される無症状の場合と、胆管炎を合併し高熱・みぞおちの痛み・黄疸(Charcot 3徴)を伴う場合があります。また、この症状に意識障害・ショック状態(Reynolds 5徴)を伴うことがあり、この場合には緊急処置を要する可能性が高くなります。
検査方法
- 血液検査
- 腹部超音波検査
- 腹部CT検査
- MRI検査
- 内視鏡検査 など
治療方法
胆石症
当科では胆石症に対する腹腔鏡下胆のう摘出術を年間約100例行っています。
高度な炎症がある場合や開腹手術歴のある患者の場合には開腹手術に移行する場合があります。手術前日に入院、手術翌日の検査にて問題がなければ食事を開始します。傷の痛みが落ち着いた段階で退院となります。
胆管結石症
胆管結石症はほとんどが内視鏡的採石術(内視鏡にて胆石を取り除く)にて治療が可能です。内視鏡治療が困難である場合に開腹手術にて胆管を切り開き、胆石を摘出する手術を行います。
図1・図2)胆管結石症の内視鏡治療
出典:ボストン・サイエンティフィック ジャパン株式会社 ウェブサイトより |