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アイソトープ
撮影装置 シーメンス社製 e-cam |
操作室 |
当院ではアイソトープ検査室を2008年5月に開設しました
アイソトープ検査とは?
アイソトープ検査は核医学検査やRI検査とも呼ばれ、微量な放射線を出す放射性物質(ラジオアイソトープ)を体内に投与し、臓器や体内組織などに集まる様子を外側から特殊なカメラで画像化します。病気の診断や予後の確認、治療効果の判定などに有用な検査です。CT検査やMRI検査などは、精度が良い形態的な情報を得ることが出来るのに対し、アイソトープ検査では血流や代謝などの機能的な変化を画像情報として得ることが出来ます。また、SPECT(スペクト)検査により、目的とした臓器などへの放射性物質の分布を3次元的に撮像し、断層画像として出力できます。
アイソトープ室の紹介
アイソトープ検査室の入り口です | 準備室です(この場所で薬の準備をします) | 放射性医薬品(シリンジタイプ)です | 処置室です(この場所で注射をします) |
検査時間
アイソトープ検査の撮影時間は約30分〜1時間程度です。検査によって異なりますが、薬を投与してから目的の臓器まで薬が集まるまでに時間を要する場合があります。投与後すぐに撮影が可能な検査、数分後〜数時間後に撮影可能な検査、数日待ってから撮影する検査などがあります。
検査の種類
骨シンチグラフィー
この検査は、腫瘍の骨への転移や骨の炎症、骨折の診断に有用です。午前中に薬を注射し、3〜4時間後の午後に撮影を行います。検査時間は30分〜1時間程度です。
心筋血流シンチグラフィー
血液が心筋各部位へ正常に流れているかを診る検査です。心筋梗塞や狭心症などの早期発見や治療経過を知るのに有用です。安静時のみの検査、自転車をこいで心臓に負荷をかけた状態で検査を行なう負荷検査があります。運動が無理な方は、薬による負荷検査もあります。
心筋脂肪酸代謝シンチグラフィー
心筋梗塞や心筋虚血を知るのに有用な検査です。心臓の運動エネルギー源である脂肪酸が心筋各部位に正常に取り込まれているかどうかを診る検査です。薬を注射して15分後から撮影をします。撮影時間は30分程で終わります。
脳血流シンチグラフィー
脳の血流状態を画像化して、脳の機能異常を診るために行われます。脳梗塞や認知症の早期発見や脳梗塞における治療の適応、治療効果の判定などに有用です。検査時間は30分〜1時間程度です。
腫瘍・炎症シンチグラフィー
腫瘍や炎症部位に集まる性質のある薬を静脈注射し、薬がどの部位に集まってどの程度の進行具合であるかを調べるのに有用です。骨シンチグラフィーでは骨が対象ですが、この検査では骨以外の部位も対象になります。薬を注射してから2〜3日あけて撮影をします。
アイソトープ検査Q&A
- Q 放射線は心配ないの?体に影響は?
- A ごく微量の放射線量のため、直接的な影響は無いと言われています。心配ありません。
- Q 検査に苦痛は?
- A ほとんどの検査が、注射をして時間をおいてからベッドに寝て撮影をします。寝ている姿勢が大丈夫であれば苦痛はありません。
- Q 薬の副作用は?
- A ほとんど無いと言われています。過去の調査データでは、10万人に2〜3人と非常に少なく、いずれも症状は軽微で、またその中でも使用薬品が直接影響したものではなかった例もあるとのことです。安全性は高いと言って良いでしょう。
- Q 前処置や食事の制限などは?
- A ほとんどありませんが、検査項目によっては食事を抜いていただいたり、前日に下剤を飲んでいただく検査があります。予約時に検査案内票とともに、詳しくご説明します。
RI(放射性同位元素)内用療法
塩化ラジウム-223内用療法
去勢抵抗性前立腺がんの骨転移に対する内部放射線治療です。アルファ線放出核種(Ra-223)を使用(静脈注射)したもので、腫瘍部へ高い線量を与えることができること、また、正常組織への影響が非常に小さいことが利点です。
塩化ストロンチウム-89疼痛緩和療法
固形がん患者における有痛性骨転移の疼痛緩和が目的です。ベータ線放出核種(Sr-89)を使用(静脈注射)し、骨転移病巣を局所的に照射することにより、疼痛をやわらげることを目的とする緩和的放射線治療です。
いずれの治療も適応条件があり、該当する診療科での診察と、治療計画および治療中の管理が必要です。お問い合わせは、各診療科へお願いします。
アイソトープ検査に関するお問い合わせ
検査に関する質問などがございましたら、遠慮なく放射線科受付までご連絡ください。
- 町田市民病院 放射線科
- 電話 042−(722)−2230 内線(6000)、(6001)
受付時間(月~金曜日)9:00~16:30まで