病理診断科
病理検査はどんな検査?
組織診検査は、体の一部を小さく切り取ったもの(生検材料)や、手術で摘出した臓器(手術材料)を薄く切り、ガラス板(以下、スライドガラス)に貼り付け、2色に染め、癌などの診断を行います。細胞診検査は、体から採取した細胞をスライドガラスに貼り付け、5色に染め、癌細胞などを探し出します。
組織診検査

正常肺組織

肺がん

正常乳腺

乳がん

乳がん(エストロゲン)

乳がん(HER2遺伝子)

正常胃生検

胃がん生検
細胞診検査

正常子宮膣部

軽度異形成(子宮)

早期癌(子宮)

腺癌(子宮)

喀痰 正常

喀痰 扁平上皮癌

喀痰 腺癌

喀痰 小細胞癌
どうやって検査しているの?
主な作業工程
組織診検査
- 切り取った体の一部(組織)をホルマリン液で固定します。
- 必要な部分を小さく切り出し、真空になる機械でパラフィンを浸透させます。
- パラフィンの浸透した組織を、型に入れ冷やし、ブロックという形に成型します。
- ブロックを薄く切れる機械で3μに切り、スライドガラスに貼り付けます。
- 乾燥処理後、2色に染め分けます。(HE染色)
- 病理医が顕微鏡で鏡検し、診断を行います。
細胞診検査
- 採取した細胞をガラス板(スライドグラス)に貼り付けます。
- 細胞を貼り付けたスライドガラスをアルコールや乾燥で固定をします。
- アルコールで固定したものは、5色に染め分けます。(パパニコロウ染色)
- 乾燥で固定したものは、2色に染め分けます。(ギムザ染色)
- 検体の種類によっては、必要に応じて粘液を証明するための染色(PAS反応・アルシアンブルー染色)を行います。
- 細胞検査士が顕微鏡で鏡検し、異常細胞を探し出し、細胞診専門医が診断を行います。
※全症例、細胞検査士2名でダブルチェックを行っています。
どんな機器があるの?

密閉式自動固定包埋装置

包埋センター

自動染色・封入装置

全自動免疫染色装置

顕微鏡

クリオスタット

安全キャビネット

ミクロトーム
そのほかの検査は?
迅速診断:迅速診断は、手術中に悪性の有無や病変の広がりを短時間で調べる検査です。手術の範囲や術式を決定する重要な検査です。
病理解剖:当院でお亡くなりになられた方で、必要に応じて病理解剖医によって行われます。
毎日多くの患者さまと接している医師が、病気や症状、当院で行っている治療方法について紹介します。
学会施設認定
- 日本病理学会研修登録施設
- 日本臨床細胞学会施設認定
- 日本臨床細胞学会教育研修施設認定
※当院が施設認定を受けている学会の一覧は、下記ページをご覧ください。
