心不全
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心不全とは
体に水分が貯留すると、肺に水がたまったり(肺水腫)、胸に水がたまり(胸水貯留)息苦しくなったり、足のむくみ、肝臓に障害を来たし(肝腫大、肝障害)腹水が貯留したりという状態となります。有効な循環が低下しているため、運動時の息切れ、動悸などを自覚します。これが典型的心不全です。
心不全を起こしてくる原因は、二通りあります。ひとつは、心臓の筋肉そのものが障害される病気です。例えば、血流途絶により心筋が壊死して心臓の一部が動かなくなる心筋梗塞、原因不明で心臓の筋肉が弱ってくる心筋症、心筋にウイルスなどが感染して炎症を起こす心筋炎などが挙げられます。もうひとつの原因が、心臓弁膜の具合が悪くなる心臓弁膜症です。
心不全の一般的治療
水バランスの是正
循環維持
心機能改善薬
当院における心不全に対する外科治療
虚血性心筋症
図5-3:陳旧性心筋梗塞による重症心不全
図5-4:虚血性心筋梗塞による重症心不完全症例
拡張型心筋症
図5-5:拡張型心筋症による重症心不全症例
CRT(心室再同期療法、Cardiac Resynchronization Therapy)
当科では、低下した心機能を改善すべく積極的に外科的治療を行いますが、術後に内服療法を合わせることでその効果は増加し、安定した心臓の機能の回復、生活の質の向上が期待できます。