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臨床研修医

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研修プログラム(外科系)

 

  • 外科産婦人科
  • 整形外科
  • 泌尿器科眼科
  • 心臓血管外科

外科

外科ローテーション期間(1ヶ月)


1.目標

1ヶ月という短い期間であるため、出来るだけ多くの事を見学、体験してもらい、
外科の楽しさを知ってもらうことが最大の目的です。


2.内容

  • 病棟業務―回診、患者さんへの説明、処置(中心静脈カテーテル留置、胸・腹腔ドレナージなど)
  • 手術―術前検査、術前・術後管理(ICU管理も含む)
      術前カンファレンスでのプレゼンテーション
      手術の見学・助手(最終週には鼡径ヘルニアの術者)
  • 当直業務―上級医について宿直
  • 外来―診察・処置の見学・助手
  • 検査―上・下部内視鏡、エコー、造影検査
  • その他―抄読会での発表、希望があれば研究会・学会での発表

選択期間

外科レジデントに近い診療を体験してもらいます。

※当院外科:病床数約40、年間手術数約900件、
 外科医11名(レジデント1名を含む)

産科・婦人科

  1. 基本研修体制
    産婦人科臨床研修は1カ月の研修予定であるが、さらに選択期間を利用し、2カ月以上の研修も可能であり、より専門性の高い研修を行うことができる。 当院産婦人科は日本産科婦人科学会の専攻医指導施設であり、周産期、婦人科腫瘍、生殖医療、女性のヘルスケアの4つの領域の診療を経験し、プライマリケアにおける産婦人科の基本的診察能力を習得することが出来る。初期研修期間に女性の生理的、形態的、精神的特徴、あるいは特有の病態を把握しておくことは他領域の疾病に罹患した女性に対して適切に対応するためにも必要不可欠なことである。また産婦人科での研修は、今日の社会における女性の役割の認識、女性患者に対する診察時のマナーや心使い、医療面接技術と心的サポートなど、すべてが当科で習得すべき重要な課題の1つであると考えられる。 また患者と医療スタッフとの良好な関係を確立できる医師の育成も重要と認識している。
  2. 研修目標

    1)一般目標

    (1) 女性特有の疾患による救急医療を研修する。
      緊急を要する病気を持つ患者の初期診療に関する臨床能力を身につける。特に女性特有の疾患に基づく救急医療を研修し、婦人科特有の疾患を的確に鑑別し初期治療を行う力を養成する。
    (2) 女性特有のプライマリケアを研修する。
      思春期、性成熟期、更年期の生理的、肉体的、精神的変化は女性特有のものである。女性の加齢と性周期に伴うホルモン環境の変化を理解するとともに、それらの失調に起因 する諸々の疾患に関する系統的診断と治療を研修する。これら女性特有の疾患を有する患者を理解し対応する能力を学ぶことは、リプロダクティブヘルスへの配慮あるいは女性の QOL 向上を目指したヘルスケア等、今日の社会からの要請に応えるものであり、全ての医師にとって必要不可欠のことである。
    (3) 妊産褥婦ならびに新生児の医療に必要な基本的知識を研修する。
      妊娠分娩と産褥期の管理ならびに新生児の医療に必要な基礎知識とともに、育児に必要な母性とその育成を学ぶ。また妊産褥婦に対する投薬や治療や検査をする上での制限等についての特殊性を理解することが必要である。
    2) 行動目標
      (1) 周産期診療においての研修は、妊娠・分娩・児の胎児期から新生児期への適応を、母体側からみた生理現象の一つとして理解し、随伴して発生してくる様々な病態に対して適切な判断が下せることを目標としている。つまり妊娠・分娩は女性特有の生理現象であり、2つの生命を同時に扱う特殊性の理解・修得を目標としている。初期研修の目標としては、正常妊娠・分娩の診察法・管理を学び、正常胎児・新生児の診察法・管理を学ぶことである。 <内容> 正常分娩 10例、帝王切開手術助手 5例、流産処置 5例 等  2か月以上の研修を希望する者は、妊娠に発生する偶発合併症・合併症妊娠の取り扱いと、胎児を患者のひとりとして捉え、新生児期に移行する過程の胎児・新生児学の修得が挙げられる。そのため希望者には1~2週間のNICU研修を追加することができる。 <内容> 正常分娩の介助 2例以上、会陰切開縫合術 2例以上 等
      (2) 婦人科診療においての研修は、主として婦人科悪性腫瘍に対する診断と治療およびその技術を学ぶことにあり、細胞診組織診断技法、骨盤内臓器解剖の知識、さらに術前術後の患者管理や基本的な婦人科手術に助手として参加しその技術の修得を目標とする。さらに抗癌剤の使用法および腹腔鏡手術の実際を経験し、エビデンスに基づいた適切な利用法を学ぶことを主眼とする。 <内容> 良性腫瘍手術助手 10例、悪性腫瘍第2助手 5例 等 2か月以上の研修の場合 <内容> 腹腔鏡手術助手 5例、悪性腫瘍手術第1助手 5例  状況に応じ良性腫瘍手術執刀 等 
      (3) 生殖医療においては、不妊患者に対するアプローチ法の充実を図り、最適な治療法の提示を可能にできる能力を身につけられることを目標とする。 具体的には不妊原因の診断、基本的な排卵誘発法の理論と方法、発生生物学の理論に基づいた体外受精を中心とする微細医療の知識の習得を目指す。またこの分野では特に患者に対する医療面接技術も心的サポートとして重要であり、この部分の技術習得も重要な課題の1つであると考えている。 <内容> 子宮卵管造影、外来人工授精 等
  3. 週間スケジュール

    月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
    午前 病棟回診 病棟回診 病棟回診 病棟回診 病棟回診
    午後 手術
    術前カンファ
    抄読会/ 月
    副当直を随時行う。
    手術
    その他 
    学会発表など
    当直時は分娩、
    緊急患者、
    緊急手術には
    立ち会う。
    手術 手術
    周産期カンファ
    手術
    病棟カンファ

整形外科

外傷、関節、スポーツ整形外科

前期

一般目標:

1) 運動器救急疾患、外傷に対応できる基本的診察能力を修得する。
2) 適切な診断を行うために必要な運動器慢性疾患の重要性と特殊性について理解、修得する。
3) 運動器疾患の正確な診断とその基本的手技を修得する。
4) 運動器疾患に対して理解を深め、必要事項を医療記録に正確に記載できる能力を修得する。


行動目標:

1)  多発外傷における重要臓器損傷とその症状を述べることができる。
2)  骨折に伴う全身的、局所的症状を述べることができる。
3)  神経、血管、筋腱損傷の症状を述べることができる。
4)  脊髄損傷の症状をのべることができる。
5)  多発外傷の重症度を判断できる。
6)  多発外傷において優先検査順位を判断できる。
7)  開放骨折を診断でき、その重症度を判断できる。
8)  神経、血管、筋腱の損傷を診断できる。
9)  神経学的観察によって麻痺の高位を判断できる。
10) 骨、関節感染症の急性期の症状を述べることができる。
11) 変性疾患を列挙してその自然経過、病態を理解する。
12) 関節リウマチ、変形性関節症、脊椎変性疾患、骨粗鬆症、腫瘍のX線像、MRI、
   造影像の解釈ができる。
13) 上記疾患の検査、鑑別診断、初期治療方針を立てることができる。
14) 腰痛、関節痛、歩行障害、四肢のしびれの症状、病態を理解できる。
15) 理学療法の処方が理解できる。
16) 病歴聴取に際して患者の社会的背景やQOLについて配慮できる。
17) 主な身体計測(ROM、MMT、四肢長、四肢周囲径)ができる。
18) 疾患に適切なX線写真の撮影部位と方向を指示できる。
19) 骨、関節の身体所見がとれ、評価できる。
20) 神経学的所見がとれ、評価できる。
21) 運動器疾患について正確に病歴、身体所見、検査結果、症状、経過の記載ができる。
22) 診断書の種類と内容が理解できる。

後期

一般目標:

1) 一般外傷の初期治療、骨折の治療を行うために必要な基本的手技を修得する。
2) スポーツ外科、関節外科を行うために必要な基本的な知識、手技を修得する。

行動目標:

1) 汚染創のデブリードマン、洗浄、創縫合ができる。
2) 介達牽引、直達牽引を実施できる。
3) 単純な骨折の手術ができる。
4) 関節穿刺(肩関節、肘関節、手関節、股関節、膝関節、足関節)ができる。
5) 膝関節鏡検査ができる。(半月板、前十字靭帯の評価ができる)
6) 大腿骨人工骨頭置換術ができる。
7) 骨きり術(高位脛骨骨切り術、大腿骨頭回転骨切り術、寛骨臼回転骨切り術)の
   術前計画を立てられる。
8) 人工関節の術前計画が立らてれる。

脊椎脊髄外科


前期

一般目標:

脊椎、脊髄疾患の正確な診断と安全な治療を行うために必要な基本知識を習得する。

行動目標:

  1. 脊椎脊髄疾患について正確に病歴が記載できる。
  2. 神経学的検査によって障害神経高位を診断できる。
  3. 脊椎、脊髄のレントゲン、MRI、脊髄腔造影所見を読むことが出来る。
  4. 脊椎脊髄損傷患者を安全に運搬できる。
  5. 脊椎脊髄損傷患者の初期治療について説明できる。
  6. 腰椎椎間板ヘルニアを代表とする脊椎変性疾患の診断と外科的治療について説明できる。
  7. 脊椎脊髄外科手術における第二、三助手を務めることが出来る。
  8. 脊椎脊髄手術患者の周術期管理(補液、全身管理、ドレーン管理、手術創管理)を行うことが出来る。
  9. 脊椎脊髄手術患者に適切な装具(コルセット等)を処方することが出来る。

後期

一般目標:

脊椎、脊髄外科手術の重要性と難しさについて理解を深め、脊椎脊髄外科医としての基本手技を
習得する。

行動目標:

  1. 脊椎脊髄疾患の病歴の記載、神経学的検査について前期研修医を指導できる。
  2. 脊椎脊髄疾患の診断、治療に必要な検査を判断し、オーダーすることが出来る。
  3. 脊椎、脊髄のレントゲン、MRI、脊髄腔造影所見について前期研修医を指導できる。
  4. 脊髄腔造影、椎間板造影、神経根造影を指導医のもとで自ら行うことが出来る。
  5. 脊椎脊髄損傷患者の初期治療を行うことが出来る。
  6. 脊椎脊髄外科手術の第一助手を務めることが出来る。
  7. 腰椎椎弓切除術、ラブ手術を指導医のもとで自ら行うことが出来る。
  8. 脊椎脊髄手術患者の周術期管理(補液、全身管理、ドレーン管理、手術創管理)を前期研修医に指導することが出来る。
  9. 外来にて、脊椎脊髄疾患の診察、保存療法(薬物療法、基本的なブロック注射(トリガーポイント、仙骨裂孔ブロック、神経根ブロック等)、リハビリテーションのオーダー)を行うことが出来る。

泌尿器科

 初期臨床研修は泌尿器科においては選択制です。当院では腎移植以外の一般泌尿器科疾患を幅広く診療しており、様々な症例を経験できます。また泌尿器科特有の基本的な手技についても、ほぼマンツーマンの指導で数多く実践できます。

Ⅰ.一般目標

 泌尿器疾患に関する症状、診断法、治療法を理解するとともに、
 その診療現場に基本的に全て参加し、習熟度に応じたうえ、上級医の指導のもと治療を実践する。

Ⅱ.研修内容

  • 病棟業務:入院患者の疾患内容や治療法、そのエンドポイントにつき理解する。手術患者においては、周術期管理につき上級医の指導のもと実践する。
  • 外来業務:外来診療における基本的手技(エコー検査、尿道カテーテル・膀胱瘻・腎瘻の交換、陰嚢水腫の穿刺など)を上級医の指導のもと実践する。
  • 手術:全ての手術に助手として参加する。経尿道的手術では、内視鏡を実際に操作し、下部尿路の観察等行う。習熟度に応じ、上級医の指導のもと泌尿器科小手術の執刀も経験する。
  • 泌尿器科救急:当科における救急疾患において、症状、診断法や緊急度につき理解し、上級医の指導のもと治療を実践する。

眼科

初期研修期間中の選択研修として、1か月の研修を行う。当院では白内障、網膜硝子体疾患、眼瞼等に対する手術加療をおこなっており、眼科疾患に対し幅広い症例の経験が可能である。

Ⅰ.一般目標

 眼科特有の検査、診察方法についての基礎を理解し、主要な眼疾患(白内障、緑内障、
 屈折異常、糖尿病や高血圧による網膜症など)についての診断、治療を経験することを目標とする。

Ⅱ.手技内容

●基本的な診察手技
  • 視力、眼圧の検査方法
  • 神経眼科所見(瞳孔、眼球運動)の診察方法
  • 細隙灯顕微鏡を用いた結膜、角膜、虹彩、水晶体の観察
  • 倒像眼底鏡を用いた硝子体、網膜の観察
●専門的な診察手技
  • 視野(ハンフリー静的視野、ゴールドマン動的視野)の検査方法、結果の理解
  • 画像検査(眼底写真、蛍光眼底造影、OCT、超音波、CT、MRI)の実施、読影
●専門的な診察手技
  • 視野(ハンフリー静的視野、ゴールドマン動的視野)の検査方法、結果の理解
  • 画像検査(眼底写真、蛍光眼底造影、OCT、超音波、CT、MRI)の実施、読影
●治療手技
  • 各疾患に応じた点眼、内服の処方選択
  • 白内障手術、硝子体手術への参加
  • レーザ治療への参加
  • 豚眼を用いた手術手技のシミュレーション

心臓血管外科


町田市民病院では、初期臨床研修の必修科目に心臓血管外科は組み入れられていないため、選択期間に心臓血管外科を選択する場合の研修内容について以下に述べる。研修期間は希望に合わせ調整可能である。

1.基本目標

心臓血管外科における初期臨床研修は

  • 開心術、大血管手術、腹部大動脈瘤以下末梢動脈手術における術前評価、手術、術後管理を理解する
  • 手術に関しては、第2助手または第1助手として参加し、手術チームの中でのそれぞれの役割を理解する
  • 循環器科と心臓血管外科、看護師、臨床工学士などから成るハートチームによる診療を理解する

2.手技内容

  • 開心術・大血管手術の助手
  • IVHの挿入
  • 心臓・血管エコー

3.手術・術後管理で習得できる内容

  • 人工呼吸器管理
  • スワンガンズカテーテルを用いた循環動態管理
  • 循環動態の維持、感染対策を含めた薬剤の使用
  • 人工透析
  • 人工心肺
  • 大動脈バルーンポンピング

将来どの科に進む方でも、心臓血管外科で全身管理を学ぶことは有意義である。
循環器系以外を希望される研修医の先生方も気軽に選択して頂きたい。